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    会長あいさつ

    埼事研会長 浅野 直樹

     このたび、定期総会におきましてご承認をいただき、13 代目の埼事研会長を務めさせていただくことになりました。埼事研は昭和41年2月に会が設立され本年で57年目となります。歴史と伝統のある研究団体の会長として、微力ではございますが、会員の皆様のご協力、ご支援をいただきながら務めて参ります

     

    1 学校事務研究会活動と学校事務の共同実施

     市町村教育委員会が設置して学校事務の様々な課題をチームで解決していく「公的なしくみ」である学校事務の共同実施制度(以下共同実施)が県内全市町村で導入されました。
     共同実施での活動は学校事務職員の職務として学校事務職員の仕事全体の中でも大きな割合を占めるようになってきています。共同実施は事務職員の資質向上や事務処理の適正化、学校事務職員への支援、市町村教育委員会との連携など、活用すると学校事務職員にとって大変有効なしくみですが、共同実施導入前よりも仕事が増加したと感じている方も多いと思います。学校での働き方改革の必要性が示されていますが、学校事務職員も例外ではありません。他の教育研究会等の活動と同様に、今まで大変重要な役割を果たしてきた学校事務研究会活動が今後どうあるべきなのかについても課題の一つです。

     埼事研は県内すべての市町村立学校に所属する学校事務職員を会員として、埼玉県の学校教育における学校事務分野において、全県単位という広い視野を持ちながら研究活動を進めている団体です。学校教育分野を中心とした広い視点に立った様々な学びの場を会員に提供しその資質の向上を目指すとともに、県内共通の学校事務が直面する課題の解決に向けた研究や研修を行う必要があります。

     また、全事研埼玉支部として全国的な視野で他の都道府県の学校事務職員、学校事務についての最新情報を会員へ周知するとともに、他の都道府県と比較しながら埼玉県における学校事務の将来がどうあるべきか、会員の皆様と共に考えるための参考となるような研究を続けていきます。

    2 学校職員・学校事務職員としての誇りと情熱を

     明治5年(1872年)に学制が公布され、近代教育が始まり様々な変化を重ねながら150年ほどの年月が経過しました。
     半年ほど前、勤務校の周年記念事業にかかわる中で周年記念誌に掲載する資料を探していたとき、校内に保管されていた一冊のアルバムの写真をゆっくりと見直す機会がありました。そのアルバムは勤務校が昭和12年(1937年)に校舎を改築したとき、それを記念して入学式から卒業式まで、授業風景、遠足や修学旅行、運動会など様々な学校活動の様子について1年間写真を撮り続けたものです。80 年以上前に制作されたものですが、子供たちや先生たちの様子が生き生きとしっかりと記録されていました(白黒写真ですが、現在の卒業アルバムのように。先生と児童の笑顔も)。
     アルバムを見ながら改めて感じました。学校のしくみも当時とは当然大きく変化しています。ただ、変わらないものもあると私は信じています。それは児童生徒、子供たちに対する、学校で仕事をしている職員の愛情や情熱です。
     私たち学校事務職員も子供たちのために日々愛情と情熱を持って仕事をしていることは、学校職員の一員として、過去も現在もこれからも変わらないことだと思います。仕事を続ける中で、体調に問題が生じたときや、介護、育児の期間など大変な時期も必ずありますが、自分自身も含めて一人でも多くの方々が学校事務職員という子供たちの成長に関われるすばらしい仕事に誇りと情熱を持ちながら学校で働くことができたらと願っています。